CLock Garden
CLOCKZERO~終焉の一秒~Potable
君と壊れた世界を生きるADV
ゲームの前半はヒロインも攻略対象も小学生です。
これで最初は尻込みする人もいるのかなって気がします(笑)
基本的に乙女ゲームって価格も高めですし、購買層も中学生より下って稀だと思うのですよね。
恋愛ゲームなわけですから、「小学生」ってワードだけでストライクゾーンから外れる人は多いはず。
でも大丈夫。
恋愛パートは後半からやってきます。
このパートの攻略対象たちはきちんと皆成人しております…!
小学生時代も年齢相応の甘酸っぱい恋模様があるにはあるのですが、恋愛の本番は後半からです。
で、この前半はお話上、「課題」をこなさなくてはならなくてですね。
正直に言いますと課題パートはダルイと感じます…
でも、でもですね…っ
ここもお話の大事な部分であって、このエピソードがあって後半に繋がりますから、どうか!
耐えてください…っ
(更に言うなら周回プレイ時は選択式になりますから…! 初回プレイは入力式な上に問題の出し方鬼畜ですけど!)
後半は前半のほのぼのを覆すシリアスモードで進みます。
とにかく涙なしには見られないエピソードがたくさんありますので、泣きゲーが好きな方にはおすすめです!!
CZは音楽も大事なスパイス。
オープニングからイキナリ魅せてくれますが、ストーリー終盤のここぞという時に流れる挿入歌も存分に世界観を際立たせてくれます。
とにかく衝撃を受けた作品です。
なんだろう、この作品から伝わる凄まじいパワーは…って愕然としました。
PSPの小さなディスク一枚にこれでもかって程の愛が詰まってる作品だと思います。
それは、キャラクターが描く愛であり、開発者様たちの愛であり、キャストさんの愛であり…
このPotableは、元々2010年11月に発売されたPS2版の移植タイトルです。(PSP版は2011年10月に発売)
残念ながらPS2版はプレイしたことはないのですが、とにかくクリア後のアフターストーリーの量が半端なく、この作品本当に開発スタッフさんたちに愛されてるんだ…って鳥肌が立ったことを覚えてます。
CLOCKZEROはめずらしくオトメイトさん作品の中ではFD(ファンディスク)の出ていない作品なのですが、出したかったんだろうな…
(作品の名誉のために言っておきますが、決して人気がなかったからFDが出なかったわけではないです…!)
今からでも遅くないからVita版とは別にFD出しましょうよ!オトメイトさんっ!!
FDは置いておいたとしても、今後とも何らかの形でコンテンツが続いて行ってほしいと切に願うタイトルです。
(以下はキャラ語りです。存分にネタバレを含みますので、ダメな方はブラウザバックしてください。)
放浪者
CV:前野智昭
前半パートで理一郎の好感度を上げている で攻略可能
キャラシチュ的に一番好みだったので、最後に攻略したかったのですが
(ショートケーキのイチゴは最後に食べるタイプです!)
CZは謎解きのために攻略順も大事なキーということで、泣く泣くトップバッターです。
理一郎大好きです……!
心情的にも、幼なじみという関係性があるからこそ自然な成り行きで恋愛パートにも馴染むことができました。
小学生時代の素直じゃない思春期小僧だったところにもってきての大人時代…
大人時代の彼は、撫子ちゃん有心会にいても政府にいてもどんな扱いされるのか分かんなくて怖いから傍にいてって言ってるのにあっちこっちフラフラしてるし、もうほんっと放浪者のコードネーム(違)そのまんまのやつでした…
元の世界(以下元界)とこっちの世界(以下壊界)は限りなく近似値ではあるけれど、課題で一緒に過ごした記憶がある元の世界の理一郎ではやっぱりなくて、そこんところにも不安に拍車がかかります…
ここで若干の情報整理を。
一、一緒に課題こそしていないものの、それ以外は元界と壊界の理一郎は同じ思い出を共有してる。
二、撫子ちゃんが事故にあうのは約一年後。つまりは13歳から22歳の9年間は失踪してしまった撫子ちゃん(の体)
をずっと探すために費やしていた。
三、二人の関係は撫子ちゃんが事故に遭遇するまで(少なくても表面上は)幼馴染という関係から逸脱するものではなかった。
っていうことはですよ?
課題があってもなくても理一郎は撫子が事故にあって失踪したら世界中探しちゃうってことですよね…?
あの車の中にいた不機嫌で無愛想な理一郎が九年も!人生なげうってまで…!!
なにそれオイシイ…!!!
でもですよ、撫子ちゃんそんな理一郎の状況と心情置いといて悩みます。
「守るから」ってそれ誰に向けて言ってるの?元の世界の撫子?こっちの世界の撫子??的な。
ルート進むにれて、彼がどんなに体にムチ打って「撫子ちゃん」のために奔走してくれていたか分かるわけなんですけど、理一郎がどの撫子ちゃんのために頑張ってるのか分からなくてやっぱり不安。
まーそうですよね?
元界の撫子ちゃんにとって、壊界の理一郎が理一郎でないように、壊界の理一郎にとって撫子ちゃんは元界の撫子ちゃんではない。
壊界の理一郎に惹かれ始めている元界の撫子ちゃんは、壊界の撫子ちゃんに嫉妬します。(ややこしいな!)
壊界の理一郎が壊れているところは、撫子ちゃんがどの世界の撫子ちゃんであっても、「撫子」なら守る。と固執しているところなのではないでしょうか。
壊界の理一郎は、まず壊界の撫子ちゃんを失って。
世界の在り方が一変し、時間跳躍ができるようになるとあらゆる世界の撫子ちゃんを見つけては失います。
何千回、何万回も「その瞬間」を回避しようと尽力しても。
あまたの時空を放浪しながら、理一郎の心は狂っていったのでしょう。
しかしながら、理一郎。
壊界で元界の撫子と触れ合っていくうちにやっと「目の前の撫子」に気付きます。
考えてみれば壊界の撫子とは幼馴染の域を越えない仲だったわけだしね!
撫子を特別だと思ってたのは前からだけど、壊界の撫子とは恋だの愛だの語ってなかったわけだしね!
9年前止まってしまった理一郎の心を動かしたのは確かに「目の前の」撫子ちゃんだったのでしょう。
「今、俺の目の前にいるお前を守りたい」というセリフも納得です。
帰還ED
最初に見たのはこっちだったのですけど、カプセルに入れられたとき、涙が止まらず仕方ありませんでした。
「あなたのいない世界なんて―」という撫子ちゃんのモノローグに涙涙。
次の瞬間、元世界の小学生理一郎を見て決壊……!!!!
抱きついてずっと傍にいてと泣く撫子ちゃんの様子に滂沱の涙を流しながらも、ほのぼのと幸せなエピローグに癒されました。
残留ED
事故の原因ってアレだろ、あの外人とずっと思っていたのでそれに遭遇させなければ事故に遭わないんだろうな、と予測できてはいたものの、壊界に戻ったら壊界が壊界じゃなくなっていたことには驚きました。
何で壊界でなくなったのかという理由には察しがつきますが、原因の解明や謎はまだ尽きません。
元界の撫子ちゃんが壊界(じゃもうないけど)の撫子ちゃんの体にあるってことは元界の撫子ちゃんどうなっちゃったのー?とかも思うけど…
まあ、何にせよこの世界の二人も幸せそうで何よりです。モヤモヤ。
そして、壊界でのキススチル回想のコメントに涙しました。
ここで泣かされるとは思わなかった…!!
聴いたのが帰還EDしか見ていなかったから更に…。
どんだけ撫子大事なんだよ!!って。
一言:
理一郎はムッツリだと思います。 あと前髪は切った方がいい。
ビジョップ
CV:鳥海浩輔
前半パートで央・円の好感度を上げている で攻略可能
トラルートを先にするか悩みましたが、トラよりも事前好感度が低かったのでこっちから攻略することに。
ショートケーキのイチゴは(略)
外見が変わりすぎてて凄く違和感のあった円です(笑)
何があった!と叫んだ方、多かったのではないでしょうか。
でも、大人になっても央病は安定だったようでここだけは安心して見ていられました。
央病発症していない円なんて円じゃないよね!
というか、円ルートは央がイケメンすぎます。
円よりも央派!!!ってきっと多いと思うよ…
さすがVita版では央ルート追加されるだけあるよね!
…どんなシナリオにされるのか怖いですけど。
てか、Vita持ってないのに…どうしようこのためだけに買っちゃったら…怖い。←買いました。
円とても優しいキャラですね…
でも彼の中にはその時点での優先順位というものがはっきりとあって、ブレません。
たぶん攻略キャラ中根っこが一番強いのは彼だと思います。
そして、円ルートのキングはどうにも「厨二病盛大にこじらせちゃったとんでもねえヤンデレ」にしか見えず。
街中の政府キャラスチル(キング、ビジョップ、ルークの)見てちょっと吹き出しちゃったのは私だけなんでしょうか…
小学生の円のケーキ屋スチルが好きでした
あの表情は反則だなあ。
でもですね…私、年下キャラは天使系腹黒かツンデレが好みなんだよね…
無表情毒舌純粋キャラはギリギリアウトでねー
うん、つまり何が言いたいのかといいますと、小学生円には萌えられませんでした!
ただし、央との掛け合いは見ていて和みます。ああーお兄ちゃん子。りったんさん呼びも吹きました。
対して大人円はかわいかったですね…!
犬がいまだに苦手で開き直っちゃうところとか、同じストラップ作って「すみませんね成長してなくて」とか言うところとか。
大人円は充分萌えの範疇内!
「あなたキングに好かれすぎなんですよ!」とかもすきなセリフの一つです。
でも、円も大概キング好きだよね…
優先順位が
央>>>>>>越えられない壁>>>キング(同性ランキング)
なだけで。
でもって、撫子のことがそのキングよりもウェイト大きくなっちゃったってだけで、円はキング好きだと思う。
レインの事も…好きだと思う。
結局、口では何を言っても人を嫌いきれない、情の深いのが円なんですよね。
とても優しい。
きっと政府に入ったのは本意ではなかったはずなのに。
キングもルークも、許せないのは確かなのに。
帰還ED
つらかった……
円ルートでは理一郎と違って強制的に元世界に帰らせるとかじゃなく、選択制なんですよね…
元界に「帰りたい」って選択するのにどんだけ気力削ったか……!
あんなに素直じゃない円が精いっぱい寂しいアピールしてんのに「帰りたい」とか言わせるってどんだけ鬼畜なの…!
カプセル入れられて途中キングが入ってきて言い争ってる描写があったけど、円がどうなったか分からないまま帰還。
そして小学生円とご対面。
ああ円… 大人の円をかえして…(泣)
エピローグの央に「本当になんで君は攻略対象じゃないんだ!」と突っ込み入れつつ、「あなたとのキスも世界一ですよ」とか言う円に悶えました。
残留ED
帰還ED終わってすぐにやりました。あの時の選択がどんだけ辛かったか…!と万感の思いを込めて「帰らない」選択。
まー見事にケンカップルですね…!
私、ケンカって好きじゃないので、これ日常的にやってたら疲れるだろうなーと思うのだけど。
怒ってるあなたが好きなんですよとか言われたら頑張るしかないよね…!
でももう少し自重しようか。おにいちゃんのまえだし。
壊界の円を幸せにできてよかった…!と思うEDでした。
相変わらず央イケメンです。
一言:
元界の大人円の服、もう少しなんとかならなかったのか。こんな所にまで央リスペクトはいらないと思うよ…!?(アーガイル柄のニットにシャツって小学生央の服装と被ってますよね?)
反逆者
CV:谷山紀章
前半パートで寅之助の好感度を上げている で攻略可能
「トラは地雷」と他レビューを見て書かれてた方がいましたが…
私はこう書かせていただきましょう。
「トラは地雷(人によっては)」
地雷といわれているのも頷ける。 でも私は好きでした!
トラはバックグラウンドが重い、ですね。
いや、あの親なしでしょう。
庭師自身が一児の母なのでアリエナイとしか言いようがないです。
子供に嫉妬するくらいなら避○しろ。
そのくせ「お前はおれにそっくりだ」とか親父風吹かせるしさあ。何様だ貴様!と殺意が湧いてきます。
というか殺意しか湧かないです。
子供ってやっぱり親の愛が必要なんですよ。
それをあんな風に呪いのように「親の俺自身でさえお前を捨てたんだから」なんて人格否定されたら歪むのも無理はない。
何も言葉がなくてもぎゅって抱きしめるだけで、どれだけ子供が安らぐのか。
自分が必要とされてる事を子供のころに少しでも肌で感じることができれば、帰還EDのあのトラもなかったのではないかと思うと、胸が押しつぶされそうです…。
小学生のトラは課題に出席してくれなかった(ほぼ下校時しか接点なかった)分思い出が少なく、この子と撫子ちゃんは恋愛できるのか?と不安になりました。
その分、壊界での回想エピソード(トラに憧れてる女の子が「不良だからやめておいた方がいい」的なことを言って撫子を遠ざけようとして、失敗するやつです)はぐっときました。スチルも好きです。
大人トラはかっこいいんですよね…!
実際にはこういう粗暴キャラだけは絶対選べないんですけど、壊界では不自然じゃなかったかなー
世界が不安定だからこそ生きるキャラですよね。うん。
大人トラの恋愛エピソードは美味しいところばかりでしたねー
髪チューしかり足チューしかり。
髪チューナチュラルにした挙句「綺麗な髪だから惜しんでやってるんだろ」ってどんだけタラシなんですかね…!
イベント見てジタジタ悶えるって、第三者視点でプレイしている庭師的にはとても珍しいのですが。
スチルの回想コメントにもしっかり悶えさせていただきました。跡つけてたんかい…!(笑)
ただねー、体は22歳でも精神はまだ小学生だったわけですから大人としてもう少し落ち着けと言いたい(笑)
とはいえ、これ乙女ゲームですしね!
トラは設定的に撫子ちゃんとは(ほぼ)初対面で何の思い入れもないっていうところから恋愛がスタートする訳ですから、これくらい恋愛パートがしっかり描かれているくらいで丁度よいのかな、とも思います。
帰還ED
「地雷」と呼ばれる所以の衝撃EDです。
トラらしいっちゃトラらしいです。
理一郎ルート、円ルート、共にどこかしら壊れていてもできる限りの幸せを守った上での愛だったので、全てを壊してでも貫く愛を持つトラの姿勢は怖くもあるけど純粋だな、と感じさせました。
実際やられたらトラウマどころじゃないと思うけどね!
でも、やっぱり何かほかに方法あっただろ!と泣きながら思ったのと同時に、やはり芳宗を呪ったEDでした。
人の愛し方とか、自分の愛し方とか、きちんと教えてもらえていたら、きっとこうはならなかった。
トラは自分を大事にしていない。
自分を大事にすることが、相手を大事にすることなんだって分からない。
自分が無茶したことで、誰かが涙を流すことを想像もしてない。
全部全部、「誰にも教えてもらわなかったから」。
トラの愛情表現は、とても凶暴で純粋です。
まるで子供のように。
トラの人の愛し方は子供のころから、赤子のころからずっと成長できてないんだって思うと切なくなります。
やはり、長には長の理由があるのでしょうけど、あの人だけは許せないし憎いままだと思います。
残留ED
CZ全体的には帰還EDがトゥルーEDの位置づけなのかなと思いますが、トラに限って言えばこっちが本命だったと思います。
あまりに帰還EDがアレだったので、早く救ってあげたくて帰還ED見た後すぐにプレイしました。
トラは大人展開多いですね!
そして本当に束縛系だな…帰還EDみた後だったので、とりあえず謎とかその他の問題とか度外視でよかったートラ、よかったーと安堵したEDです。
うん、壊界では頼りになると思うよ、トラ…。
逆に元界のトラとは問題山ほどありますしね……お父様問題とか…
余談:
トラと恋愛するなら残留に限ると思う。
哲学者
CV:石田彰
前半パートで終夜の好感度を上げている で攻略可能
ここまで重いもの背負っていたとは…!の終夜さんです。
まさか赤子からやり直してたとか…
それが原因でお母さん病んじゃったとか……
殿喋りの裏でこんな設定が潜んでいようとは思わなかったです。
ある意味一番のダークホースでした。
終夜シナリオは途中からもう涙が止まらなくて、でも一つも逃したくなくて、泣きながらプレイしていました。
彼の優しさ、哀しさ、強さと儚さから目を離せなかった。
私がCZにハマったのは世界観が好きだからも勿論あるのですが、終夜シナリオを見てなかったらここまで好きになってなかったかもしれません。
CZのシナリオは総じて良いと思いますが、群を抜いて素晴らしかったと思う。
きっとこのゲームやった人で、終夜どうでも良いとかいう人いないんじゃないかな…
小学生終夜は外見がものっそ好みでした。
パーマかけたままでいてほしかった…まあストレートの御髪でも美麗なことは変わらないのですけど。
お仕事見学のスチルがすごい好きです。
あの場面だけでも惚れるよね…!それに加えてナチュラルにデコちゅーとか。
やっぱり年上は違います!
ほめたら異様にテンション高くそうだろうそうだろうと嬉しそうにする反応が好きでした。
今から思えば、元界での終夜は知識を蓄えることを追求したあまり、お母さんに忌避されてしまった訳だから「褒められる」ことに飢えていたのかもしれませんね…
そう考えると切ないです……
そういえば今更ですが初期設定的にCZって年上キャラいなかったですね。
そんな所まで隠れ設定とかどんだけ隠せば気が済むの、終夜さん…
大人終夜は唯一記憶を共有するものとして最初から安心できました。
壊界の理一郎ですら元界の理一郎とは違いますし…
そんな状況の中で拠り所にする撫子ちゃんの気持ちは共感できましたね。
終夜と鷹斗ってどっちが頭いいのかなーと思っていたのですが、うん鷹斗の方が頭いいんですね…
記憶の忘却の件は、今まで理一郎、円、トラと順追ってやってきてるんだから分かっても良かったのですが問題が露見するまでかすりもしませんでした。
あまつさえ失敗して体の方まで蝕まれるとか…!
運命はなぜこんなにも終夜に残酷なのでしょう……
帰還ED
先に手を出しましたが、これ後に見ればよかった…と後悔しました。
だって終夜ルートではこれ以上の結果ってないと思います。
CZメンバーで終夜を探すところとかすごく好きです。
同じ記憶を共有し、それを大事に思ってるからこそのエピソードですよね。
他のルートでは壊界での初めての恋も世界の記憶も全て忘れるという少し物悲しさが残る結果となりますが、こちらは壊界での記憶も育んだ恋も二人一緒に抱え持っている様が温かくて素敵だな、と思います。
アフターでの「きっと見ていてくれる」という言葉にも力強く頷くことができます。
ずっとずっと厳しい道を歩き続けてきたからこそ終夜さんには撫子ちゃんと二人で幸せになって欲しいな、とじんわりするEDでした。
残留ED
帰還EDがあまりにも素晴らしくて暫く手を付けたくなかったです。
そしてやっぱり辛いよ…織姫と彦星並みの恋愛とか…!
でもやっぱり終夜は強いんですよね…
こんなになっても、すごく強い。そして優しい。
だからこそ声を大にして言いたい。
君たちにはもっと幸せになれる道があるよ…!って伝えてあげたくなります。
一言:
やることやるんすね、殿…
キング
CV:浪川大輔
前半パートで鷹斗の好感度を上げている で攻略可能
やってきましたオオトリ、キングルート!
キャラ的には正直5人中一番思い入れがなかったのですが、(ごめんなさい…)すべての謎が明かされる章として真摯に臨んだ記憶があります。
彼は本当に撫子ちゃんが好きで好きでそれで精神が壊れてしまった人です。
レイン曰く「天才というのはえてしてどこかしら欠落している」
その欠落部分が彼の場合は「怒りや切望」でした。
人を俯瞰しすぎて何を言われても何をされても哀れだとしか感じられない。
すべてが手に届くところにあるから手にしたものの価値を尊べない。
私はそれを、天才ゆえの苦悩と一言に言っていいものだとは思えません。
私は非才にて凡人ですので、想像することしかできませんが、
あの夕暮れの教室で悩む鷹斗の手を引っ張ってあげたのは撫子ちゃんで。
そうして初めて彼は世界の鮮やかさに気付けたのだと思います。
セピアだった世界が急に色付いて、その先に彼女の笑顔があった。
愛しい、と無くしたくない、と強く思う理由にはきっと十分すぎるほどだったのではないでしょうか。
(書いてて涙目)
と、力説してみましたが。
どうにも彼には恋愛できるところまでモチベーションが上がるに至りませんでした…
いや、本当に前述したように彼が撫子ちゃんを必要としてるのも、
それゆえに壊れて、壊して、傲慢で優しい孤独な王様になったことも理解はできます。
彼の「幸せになってほしいって、願う」って言い方は毎度のことのようにいつもウルッと来ちゃうんですけど。
(だって思うんじゃないよ!願うんだよ!!思う、より強く切実で儚い。思考じゃなくて感情なんですよ…!あの鷹斗が…!)
でも彼を許容することは最後までできなかったです。
かわいそうな人ではあると思うけど、撫子ちゃんみたいに愛しい人とは思えなかったなあ。
初めて円ルートで感じた彼を見たときに感じた、あの印象のまま終始した彼ルート。
それでも情けないところやダメなところ含め無駄にカリスマとかあるから、ついてきてくれる部下もいるんですけどね。
円とかレインとか。
こういう所、ほんとこの人キングだなって思います。
帰還ED
あのとんでもねえヤンデレが撫子ちゃん逃がすために元世界に帰しました。
あのとんでもねぇヤンデレが…!
ある意味奇跡だと思う。
あの壊界の鷹斗はあのあとどんな贖罪をしていくのでしょうか。
そして撫子カプセルですが、あれって壊界の撫子ちゃん目覚めたって事でいいのでしょうか?
どのルートでもあの後撫子ちゃんが目覚める運命にあるのなら、あの世界の彼らはあの世界でも幸せになれるのでしょうか…?
個人的好みで言えばこちらのEDの方が好きです。
冒してしまった罪は覆せないと思うから、壊界の鷹斗には頑張ってほしいと思う。
残留ED
女の子の「やり方を間違えたけどやさしい人だっておばあちゃん言っていた」っていうセリフに泣かされました。
そう思ってくれる人がいてよかったね!鷹斗!
ただし、世界を壊したのは紛れもなく鷹斗なんだけどね…!!
二人はこれからも罪を抱えながらも一歩一歩進んでいくのでしょう。
なんだか随分鷹斗に優しい処遇だな…いいのかそれで。モヤモヤ。
アフターでまさかレインとの三角関係フラグが立つとは思わずニヤニヤしました。
あんなエピソードが見れるならこのEDを見た甲斐もあるね…!
一言:
最後の最後まで謎を残すのがCZらしい所だなあ、と恐れ入りました。